TSI+DSGじゃなくてもエコドライブ

ゴルフやトゥーラン、ジェッタを見ると、いまやほとんどがTSI+DSGを搭載しています。VWの“エコドライブトレーニング”もこの組み合わせが前提。FSI+トルコン6ATのオーナーはどうすればいいんだろう?

エコドライブの基本は、VWの公式サイト内の
サステイナビリティのページから「Volkswagen Eco-Safety Handbook」がダウンロードできますので、詳しい説明はそちらにお任せしますが、カンジンの「6 できるだけエンジン回転を下げて走るのがコツ」というのが、実際にどうすればいいのかわかりにくいところで、エコドライブトレーニングの実技もこのあたりに重点が置かれています。
TSI+DSGでは、2000rpmに達する前に、マニュアルシフトでどんどんシフトアップを行いながら、なるべく早く目標のスピードを目指します。低速トルクがあって、比較的ポンポンとシフトアップできるTSI+DSGならいいんですが、これがMy Touran(2リッターFSI搭載)だとなかなかスムーズに行きません。
そこで、いろいろ試した末に辿りついたのが……

セカンド発進!
クルマが停止しているときに、マニュアルモードでシフトレバーを“+”側に動かすと2速が選ばれ、セカンド発進が可能になります。ふつうに発進するくらいならセカンド発進でも十分です。

あとは2000rpm前後でマニュアルシフトして、スピードを上げていきます。
運転のコツは
(1)アクセルペダルを踏みすぎないこと
→踏みすぎるとキックダウンしてしまいます。
(2)でも、遠慮がちに踏んではダメ
→緩い加速ではなかなか目的のスピードに達しません。後続車にも迷惑です。シフトアップの直後はキックダウンしないように軽く、その後、じわっと踏み増す感じです(慣れが必要ですね)。
(3)シフトアップ直前に少しアクセルを緩める
→こうするとスムーズにシフトアップします。
(4)加速はできるだけ高いギアで行う
→急加速したいときはキックダウンさせてもいいですが、その必要がなければ、キックダウンしない程度にアクセルペダルを大きく踏み込みます。
燃料消費はエンジンの回転が高いと多くなります。
また、スロットル開度が小さい(アクセルペダルをあまり踏まない)状態では“ポンピングロス”が多くなって効率が下がります。
それを避けてやることで燃費向上を図るわけです。
このやり方で、My Touranは都内で1〜2割、燃費がよくなりました。
それ以外にも、たとえば、走行中にアクセルペダルを完全に戻すと燃料カットが働きますので、先の信号が赤のときに停止線のギリギリまでアクセルを踏んでいるより、手前からアクセルをオフにしたほうが節約になります。
回転計ばかり気にしていては危険ですから、無理のない範囲内で試していただけたらなぁと思います。ガソリンの価格が下降気味とはいえ、燃費はいいに越したことはないですからね!
Posted by motoring at 15:53│
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タイヤを最近はやりのエコタイヤにすればもっと燃費が良くなりますね。
YOKOHAMA Earth-1は、なかなかいいですよ。
3%ぐらいは、良くなっています。
ちょっと前に茨城へドライブしたときに約13km/l出ました。
Golf 2.0 FSIで始めて出した数字です。
NONさん、こんにちは。
YHのEarth-1、評判いいみたいですね。
カメラマンをやっている知人にもよく薦められます。
同じくTOURAN FSIオーナーです。とっても参考になりました。
もっとも私の場合、その前に気持ちをゆったり持つことが肝心かもしれません。ハンドル握ると若干性格が変わるようで(^^ゞ
Brunchさん、こんにちは。
ブログ拝見しましたよ!
BrunchさんもEarth-1ですか……。
私も次はEarth-1を試してみようかなぁ。
こんばんは、Hamiltonと申します。
私はダイビングブルーのTouran GLi (MY'05)に乗っていますが、
2速発進ができる(停止時に2速に入れられる)ことを知りませんでした…。
この記事は本当に参考になりましたので、早速実践してみます!
Hamiltonさん、こんにちは。
ひょっとすると、2速発進のことは取説に書いてないかもしれませんね。
最近乗ったティグアンでも2速発進できたので、ティプトロのトルコン6ATなら可能みたいです。
反対に、DSGではできないようですね。
ご無沙汰いたしました。今回の省エネ走行指南大変参考になりました。ありがとうございます。早速Bora V5 でも試してみます。ところで、私はフリクションロス低減のためエンジンオイルにQMIのSX8000を転嫁しております。いろいろなご意見があるようですが、私の場合、添加後5000km走行したあたりから効果が顕著になってきました。先日埼玉から八王子まで行った際には
マルチファンクションインジケーターの数値が14.8km/Lまで伸び、驚きました。停止時のエンジン振動もかなり軽減されました。街乗りでも普通に10km/L以上の数値が出るようになり、こうなるとここぞと言う時以外、踏み込んで走る事がなくなり、少しでも燃費を稼ごうという意識になってきたこの頃です。更新しないで叱られる事ありますがマイ・ブログ除いてみてください。http://diary.jp.aol.com/y77xkpzm/
sharanmanさん、こんにちは。
5速のティプトロもたぶんセカンド発進が可能だと思うんですが……
もしダメでも、走り方は同じなので試してみてください。とりあえず無料でできますから(笑)
それにしても、V5で10km/L以上というのは立派ですね。
こんにちは。本文を拝見して疑問に思ったことがあります。
> また、スロットル開度が小さい(アクセルペダルをあまり踏まない)状態では“ポンピングロス”が多くなって効率が下がります。
素人考えですが、アクセルを踏みすぎると燃料を必要以上に噴射してしまい、結果的に燃料の消費が多くなると思うのですが、そういう心配はありませんか?
hasegawaさん、こんにちは。
アクセルを踏みすぎると燃料が多く出る……というイメージはありますが、いまの技術だと燃料が燃え残ることはありませんし、低めの回転数で大きくアクセルを踏んだ場合、同じパワーをより少ない燃料で発生させることができる、つまり、効率が高くなる領域があるんですよ。そこを上手く活かすことが燃費向上につながります。
もし、もう少し詳しくお知りになりたければ、カーグラフィック2008年8月号(7/1売)に東海大学の林 義正教授のインタビューがありますので、ごらんください。
よろしくお願いします。
補足ですが、
(財)省エネルギーセンターのウェブサイトに「エンジン効率と走り方」という図があります。
http://www.eccj.or.jp/drive/02/12.html
ここで“負荷”というのはアクセルの踏み込み量、つまり、スロットルの開度を指していて、ほぼ全開だと曲線に示されるような出力が発揮できますが、ふだんは曲線の下の方で走っていることになりますから、同じ回転でもずっと低い出力になります。
説明を読んでもわかりにくいとは思いますが、エンジン効率が等高線状になっていることをイメージしていだければいいと思います。
うぶかたさん、時間を割いて解説くださいまして、ありがとうございます。
なるほど、アクセルは燃料噴射に直結してるものではないのですね。クルマに対してドライバーの意志を伝える手段と理解しました。
エンジンを効率よく回すことは考えていませんでした。自分で効率のよい条件を選ぶことで、燃費を改善できるのですね。
お恥ずかしいことですが、これまで漠然とスロットルを必要以上に開かないことが燃費を改善するのだと思い込み、いっこうに改善しない燃費データに行き詰まっていました。
いただきた解説とWebサイトの等燃費率曲線は、問題の原因がどこにあるかを考えるきっかけとなりました。さっそく知り得たことを試してみます。
ありがとうございました。:D
hasegawaさん
まあ、私自身も林教授にインタビューするまでは、理論的にエコドライブを捉えていませんでしたから、なんとなくすっきりせず、どうしていいのか迷っていました。
少しでもお役に立ててうれしいです!
マニュアルモードで運転されているとのことですが、
Dレンジ固定で走行されることは無いのでしょうか?
kenkenさん、こんにちは。
都内でスピードが上がらないときや、高速を巡航するときなどはDレンジで走っています。
都内でも夜など、少しペースが上がる状況では、マニュアルモードで上手く走ったほうが燃費はいいみたいなので、そうしています。